こんばんは。FINAL FANTASY TACTICS 獅子戦争をクリアしました。
ずいぶん前からちまちま進めていたので、びっくりするほど時間がかかってしまいました。
幸い(?)このゲーム、登場人物がとても多く、ストーリーを把握するのが困難なので、相関図を作りながら進めており、プレイするたびにそれを見て思い出していました。
このゲーム、めちゃめちゃに人が死ぬ。タイトルがもう戦争だもん。血で血を洗う戦いです。
もとは、イヴァリースの国王の後継者争いから始まりました。
そうそう、FFTはイヴァリース系列の作品です。FF12と同じ世界観ですね。
FFTはPS1で出た作品ですが、その後、「獅子戦争」とサブタイトルを附してPSPでリメイクされました。
「獅子戦争」とは、後継者争いが、黒獅子の紋章を持つ「南天騎士団」と白獅子の紋章を持つ「北天騎士団」の間で勃発したためにそう呼ばれたようです。
そして、中立を貫く教会の「神殿騎士団」。
この3つの陣営の駆け引きが、大きな戦渦を巻き起こすことになります。
FFTは戦闘がシミュレーションバトルであるところが特徴です。スパロボみたいな戦闘ですね。
技のエフェクトは結構好きなんですが、処理落ちも多く、少しもっさりした戦闘です。
非戦闘パートは、マップの上のコマを進めるような形で移動し、特定のコマ(○○平原、△△湿原とか)でランダムに戦闘が起こるシステムですが、戦闘から逃げることができません。
逃げられない+1回の戦闘に時間がかかる→ストレスがたまる、というのが長時間プレイに耐えられなかった原因です。
ただ、ストーリーは結構気に入ってるので、名作と呼ばれる所以はここにあるのかなと思います。
戦闘に参加できる仲間やモンスターはユニットと表現されており、戦闘時にはユニット(上限16名)から5名選んで配置するかたちになっています。
FFTには、FFおなじみの「ジョブシステム」が採用されていて、「見習い戦士」「ナイト」「シーフ」などといったジョブを、自由に変更することができます。
戦闘中に得られる「AP(アビリティポイント)」を使って、アビリティを習得すると、ジョブに関わらずアビリティの装備が可能になるため、戦術の幅が広がるところが面白いです。
(ナイトにシーフ由来の「ぬすむ」を装備させたりできる٩( 'o' )و)
さらに、より多くのジョブをマスターしていくと、新たに強力なジョブが解放されることもあります。
さて、主人公のラムザは、騎士道の名門ベオルブ家の末弟として生まれました。
兄弟には、妹のアルマと腹違いの兄が2人います。
長男:ダイスダーグ卿(元北天騎士団団長)
次男:聖騎士ザルバッグ(北天騎士団団長)
三男:ラムザ(士官アカデミー生)
長女:アルマ(学生、修道女?)
輝かしい兄に少し霞むようなラムザには、平民の出の「ディリータ」という親友がいました。
ベオルブ家は、ディリータとその妹ティータの身柄を引き取り養っており、ラムザとディリータ、アルマとティータは同じようにアカデミーや貴族学校に通わせてもらっていました。
この「貴族」「平民」という線引きが、後に大きな亀裂を生むことになります。
階級社会の闇とか平民の野心とか。
RPGに出てくる教会は腹黒だと相場は決まってるんだよ!!
そしてほぼ全員死にます。
気になる方はぜひプレイしてみてね。
以下ネタバレを含みます。さっきほぼ全員死ぬって
↓
ことの始まりはティータの死です。
北天騎士団が盗賊団の殲滅をしているところ、ティータが人質に取られてしまいます。
しかし、騎士団は「平民のために命を危険にさらすことはない」として、ティータを見殺しにします。
ベオルブ家に懇意にしてもらっていたにも関わらず、いざというときには出身を理由に容赦なく切り捨てられる、そんな現実にディリータは絶望し、ティータの亡骸と共に姿を消します。
騎士団の在り方に納得できないラムザも、兄たちと分かり合えずに孤立の道を辿ります。
獅子戦争の実態は、「国王の腹違いの妹オヴェリア派=ゴルターナ公率いる南天騎士団」、「国王の息子オリナス派=ラーグ公率いる北天騎士団」の争いです。
(正直、妹と息子なら息子でしょって思っちゃうんですけどね…。オリナスはまだ1才?なので、実際に王位に就くには幼すぎて、王妃の兄ラーグ公が実権を握るに等しいため、争いが起きたようです。)
ディリータは、この戦いの中で、利用できるものは全て利用し、何としても成り上がってやろうという野心を燃やしていました。
そして、
実はオヴェリアは既に死亡しており、平民であった無名の娘が、オヴェリア(影武者)として戦争の大義名分に利用されているという真実を知ります。(オヴェリア死亡は創作だという説もある…??)
ラムザはどの派閥に属しているでもありませんでしたが、かくかくしかじかでオヴェリアとその直属騎士アグリアスと行動を共にしていました。オヴェリアの身が危ないということで、教会への道の護衛に協力していた最中だったと思います。
オヴェリアの真実を知った
ディリータは、ラムザの目の前に立ちはだかり、オヴェリアを攫って逃亡します。
そして、南天騎士団団長オルランドゥ伯に有りもしない謀反の疑いをかけて除名させ、ゴルターナ公を暗殺し、
南天騎士団団長に成り上がります。
一方ラムザは、
獅子戦争そのものが、グレバドス教会の手によって引き起こされ、王国の支配力の低下に乗っ取って、教会の権力の再興が目論まれていることに気付きます。
さらに教会は、戦乱に紛れて、神殿騎士団らに世界に散らばる全十二個の
聖石を集めさせていました。
これはまぁよくある、強大な力が手に入るけれど、心が穢れた者が使うと体が乗っ取られる系アイテムです。
その動きに気付いたラムザは聖石集めに奔走しますが、
教会に「異端者(=お尋ね者)」と認定され、国中で命を狙われるまでに没落し、妹アルマも攫われてしまいます。
ラムザは、ディリータに蹴落とされたオルランドゥ伯を味方につけ、アルマを救い教会を墜としますが、その功績はラムザ一行以外に知られることはありませんでした。
教会を墜とせなければ、獅子戦争がどちらに転ぼうと、聖石の力をもって教会が支配する時代が訪れていたでしょう。
結局、ラーグ公は、ベオルブ家の権力拡大を目論む長男ダイスダーグによって暗殺。
ダイスダーグは、実の親であるバルバネス・ベオルブ、そして、次男ザルバッグにも手をかけ、聖石をも利用し魔物となりますが、ラムザに討たれます。これで
北天騎士団は無力化。
教会の首長は神殿騎士団団長の手で暗殺。聖石の力で魔物となった団長はやはりラムザが討伐。
神殿騎士団の無力化。
オヴェリア、オリナスは生存しましたが、その周りを囲む人々は皆、それぞれの野心によって共倒れし、
ラムザ、アルマは行方不明のまま葬儀まで執り行われます。
でも、実はラムザ、アルマを含む一行は生還しているというほのめかしがあり、エンドロールです。
…ラムザたちの功績は、オルランドゥ伯の義理の息子、オーラン・デュライが5年の歳月をかけてまとめあげますが、教会がその公開を許すはずもなく、オーランは火刑に処されます。救いがないね。
南天騎士団団長となったディリータはどうなったのでしょう。
ディリータはオヴェリアと結婚し、国王にまで上り詰めました。
表向きには、平民出身の一兵士が、騎士団を率いて獅子戦争を収め、王家に入るという、できすぎたストーリーが現実化したように見えるでしょう。
ディリータは、亡き妹ティータとオヴェリアを重ね、本当に彼女のことを愛していたようですが…、
オヴェリアは、ディリータを本心では信用しておらず、自分も彼に利用された存在で、いつか見殺しにされると疑念にかられ、
ディリータを刺します。悲しいことに、ディリータがオヴェリアへ誕生日プレゼントの花束を手渡す瞬間でした。
オヴェリアは、ディリータの反撃によって死亡します。
ディリータは深手を負ったようですが、死亡した描写はありません。後に製作スタッフが、ディリータは死んでおらず、幾ばくかの間、彼が統治する世が続いたとこぼしています。
失われたものがあまりに大きい、喪失感にかられる終わりでした。
まだまだここに書ききれないほど、各キャラクターの思惑や行動原理があって、各立場からのひとつひとつのセリフが興味深かったです。
ほぼ共通しているのは、自分たちの周りの利益しか考えていないところですね。
そして、暴力や理不尽な差別は悲しみしか生まない…。
頑張ってまとめたつもりでしたが、だいぶ長くなってしまいました。
ディリータ「…ラムザ お前は何を手に入れた? オレは…」
end.

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