サガフロンティア2 リマスター クリアしました。
元々PS1でリリースされていた大好きなRPGです。
サガフロ2を解りたすぎてセリフのスクショだらけになったSwitch
幼い頃に兄と一緒によく分からずプレイしていたものが、嬉しいことに現在も評価されていて、リマスターが出て、セリフひとつひとつを噛みしめながら理解を深めていけるのが幸せすぎる!
サガフロ2は、サガシリーズの中でも指折りのストーリーを持っていて、世界史を読み解いていくように、年表を追って世代を超えた物語を追体験できるところがとても面白いです。
主人公は2人いて、歴史に名を残すことになるギュスターヴ13世と、1市民のウィル・ナイツを交互に操作してストーリーを進めていきます。
グラフィックは1枚の水彩画の上を歩くような感じで、クロノクロスとか聖剣伝説LoMに近い印象です。カメラが遠いマップを歩いているときは前作のサガフロ1を感じることも。
サガシリーズはストーリーの繋がりはないので、2から始めてOK。
<ストーリー:公式サイトより>
万物に宿ると言われる【アニマ】。
そして【アニマ】を操る【術】が普及している世界、サンダイル。
中でも【術】の扱いに優れ、【アニマ】の力を重要視するフィニー王家の生まれでありながら
【術】を全く使うことができないギュスターヴが誕生したことから新時代の幕が上がる。
そして、その歴史の裏では人の意識を操る"エッグ"と呼ばれる謎の物体が長い眠りから目覚め、人類への干渉を始める…。
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サガフロ2の世界では、術を使えることが当たり前で、誰もが周りの自然から火や水や石などの【アニマ】の力(魂みたいなもの)を取り出して生活しています。金属加工は大昔には発展していたようですが、アニマの力を妨げるとしてその技術はほぼ失われています。
ゲーム中でも金属由来の武器防具を装備すると、魔法攻撃力は下がり、魔法による被回復量も下がる代わりに、魔法防御力は上がるといった形で現れます。そもそも金属装備がほぼお店に並んでいないんですよね…。軍事の要も術になっていて、石剣や木槍を術と組み合わせて戦う兵士が多いです。
そんな世界で一国の跡取りが術不能者として生まれます。それが主人公のひとり、
ギュスターヴ13世です。ギュスターヴ編ではそんな彼の一生とその意思を継ぐ者のストーリーを追体験できます。
一方で、"エッグ"に振り回される運命をたどるのが、もう1人の主人公、ディガーの
ウィル・ナイツです。ディガーとは、古代の遺跡から金目の物を探し当てて生計を立てる者のことです。
人々は火や水などのアニマを宿した【ツール】を携行して術を使いますが、【ツール】から取り出せるアニマには限りがあります。世界にはアニマを無限に取り出せる【クヴェル】というオーパーツが眠っていることがあり、ディガーはこの発掘を目的としています。
ただのいちディガーであったウィル・ナイツがエッグに翻弄されることで、世代を超えた物語を紡いでいくことになります。
全く生い立ちの異なるふたりですが、偶然にも生まれ年は同じです。何年に何が起きた、という出来事が1つのチャプターになっていて、ギュスターヴに起きたこと、ウィルに起きたことが1つの年表にまとめられています。1チャプターが終わると世界地図と年表に戻り、また次のチャプターを選択して…といった流れで進んでいきます。
起きた出来事が年表にまとめられていくので、本当にその世界史がどこかに存在したかのような気持ちで、主人公たちの生き様を追えるのがとても興味深いです。
<リマスター版が快適な件>
・戦闘が最高
3倍速、ストーリーパートは2倍速にできる
・
倉庫機能の追加
※アイテム数上限が厳しかった部分が改善された。登場人物が多くパーティがころころ変わるので、全体の装備品やアイテム管理が難しい。
・メニュー・パラメータ表示が見やすくなった
・ポケステ限定機能がゲーム内に実装された
※レアアイテムが手に入りやすい超サービス機能。やりすぎ感まである。
・追加シナリオ
かゆい所に手が届いてとても良。倍速めっちゃ嬉しい。このおかげでストーリーをテンポよく追えて没頭しやすかった。レベルアップ(スキルアップ・技修得)作業の苦もだいぶ和らいだ。
基本的に装備品に使用回数制限があるので、とっておきの武器は強敵に取っておきたくなるんだけど、アイテムストック数が少ないのでやりくりするのが大変だった。それが倉庫機能の追加でかなり救われてる。
そして追加シナリオ。これはもう見てとして言えない。私は大好きです。
こういったシステム面の改善があることで、ストーリーや戦闘に全力で臨めるというか、余計なことに頭使わなくて良い、ストレスを感じなくて良い、というのがとても良い。にっこり☻。
RPGの世界の、歴史や文化に注目するのが好きなプレイヤーにぜひやってほしい一作。
この見届けた感を、味わってほしい。
以下ネタバレです。
↓
完全にただのメモですが、ストーリーをまとめました。
<ギュスターヴ編>
・東大陸 フィニー王国王都テルム
ギュスターヴ12世とソフィーの間にギュスターヴ13世誕生
弟フィリップ、妹マリーが誕生
ギュスターヴ13世が先祖伝来のクヴェル、ファイアブランドを扱う王位継承の儀を失敗
アニマがないことが判明
母ソフィーと共にフィニー城追放、ノールの廃屋に移り住む
家庭教師シルマールも離職、南大陸 ナ国の首都グリューゲルへ帰郷
ソフィーとギュスターヴ13世を亡命のため連れていく
ソフィー追放後、後妻の間にギュスターヴ14世誕生
国王はフィリップ、マリーを冷遇
フィリップはギュスターヴ13世への恨みを募らせる
- - - - 南大陸 - - - -
・ナ国のスイ王に保護され
名家ベーリング家のレスリーと知り合う
・ギュスターヴ13世13歳、スイ王からヤーデ付近に領地を与えられ引っ越し
テルムにない鍛冶の技術を知る
鍛冶屋に弟子入り修業。短剣を仕立てることに成功
ヤーデ伯トマス卿の息子、ケルヴィンと知り合う。レスリーと再会
・母ソフィーが病死、弟フィリップがノール侯領を継承
・ギュスターヴ13世がナ国近隣に領地を持つワイド侯に家臣との内紛を起こさせる
隙を付いて城壁外への抜け道を発見
兵を送り込みワイド侯領を手に入れる
- - - - 東大陸 - - - -
・父ギュスターヴ12世が死亡、異母弟ギュスターヴ14世が王位継承
ギュスターヴ13世もフィニー王国の相続権を主張し挙兵
バケットヒルの戦い
ハンの廃墟で弟処刑、ギュスターヴ13世がフィニー城を取り戻す
※王位継承権がないため(ファイアブランドの儀に失敗しているため)国王は不在
・ノール侯フィリップ(弟)とオート候妃マリー(妹)と再会
フィリップはギュスターヴ13世殺害を計るが、母ソフィーのアニマを感じ取り戦意を失う
・兄弟の不和を望んでいたオート候カンタールがマリーを追放
・ギュスターヴ13世が城下町ハン・ノヴァを建設
ハン・ノヴァへ引っ越し、城をフィリップに預ける
・フィリップがファイアブランドの儀に失敗し負傷
※本来7歳で行う儀は大人のアニマには適さなかった
・フィリップの子、フィリップ2世がファイアブランドの儀に成功
直後、フィリップ2世が暗殺される
激怒したフィリップがファイアブランドで暗殺者を殺害
フィリップがファイアブランドにアニマを食われ赤龍に変化
赤龍がフィリップ2世の亡骸を連れ去る
・マリーをフィニー城で保護し2年後、
正式にオート候と婚姻解消、ケルヴィンと結婚
オート候領の6/8を返還 2/8はケルヴィンの領地へ
・ケルヴィン夫妻 ヤーデ伯トマス卿(ケルヴィン父)の元へ一時帰国
トマス卿死亡 ケルヴィンがヤーデ伯を継ぐ
元オート候領2/8もヤーデ伯領となる
・暗殺集団「紅いサソリ」を脱走したヨハン(ヨハネ)を保護
・ギュスターヴ軍は南下し領地を拡大
ラウプホルツに城下の盟を結ばせる
・南の砦がモンスターに襲われ炎上
ギュスターヴはフリンとヴァンアーブル(シルマール先生の弟子)を逃がし
ヨハンと残る
ギュスターヴ13世 「ギュスターヴの剣」を残し行方不明
※ギュスターヴの剣はヴァンアーブルの元へ
・ギュスターヴ13世死亡の知らせが広まり
オート候カンタールが進軍を始める
ヤーデ伯ケルヴィン、ハン・ノヴァを撤退 ヤーデへ帰国
・ケルヴィンの次男フィリップ3世が命令に背きハン・ノヴァへ戻る
※フィニー王国の王位継承者の証、ファイアブランドを所持
赤龍がフィリップ3世を救助
・ケルヴィンの長男チャールズの軍がカンタール軍に襲われる
ザール峠の戦い
・カンタール死亡
ヤーデ伯ケルヴィンが東大陸を取り戻す
・カンタールの娘ヌヴィエムがラウプホルツ公エドムンド、ナのショウ王と面会
ケルヴィンとの戦争を唆し、ラウプホルツ軍が東大陸を北上
ソールズベリ平原の戦い
ケルヴィンが勝利するが、戦乱の時代へ
・ケルヴィン死亡 長男チャールズがヤーデ伯を継ぐ
・ケルヴィンの次男フィリップ3世死亡
・シルマール先生死亡
・東大陸にギュスターヴ13世の子孫を名乗る男(
エッグ/偽ギュスターヴ)が現れる
・ナ国ショウ王死亡
ヤーデ伯チャールズの子デーヴィドが和平会議を開始
・チャールズが偽ギュスターヴ討伐へ
ハン・ノヴァの戦い
チャールズ死亡 デーヴィドがヤーデ伯を継ぐ
ヤーデ伯デーヴィドがハンの支配権を放棄、共同統治を提案
諸侯らと和平条約が仮調印され、連合軍を結成
・デーヴィド(連合軍)VS偽ギュスターヴ
サウスマウンドトップの戦い
勝利するが偽ギュスターヴは行方不明
・世界中のほとんどの諸侯・自由都市が参加した和平条約
ハン・ノヴァ条約が正式に調印される
デーヴィド死亡までの50年間、条約は生き続け
デーヴィドの平和と呼ばれる
<ナイツ編>
・両親を亡くしたウィル・ナイツは
東大陸 フィニー王国のヴェスティアに住む叔父叔母の元で暮らす
・父の死の真相を知るため南大陸 大砂漠のメガリス(遺跡)へ
※南大陸ではクヴェルが発掘されたことがないと言われており
高品質なツール製作技術が発展し
術の能力がさほど重視されない文化を持つ
だからギュスターヴ13世の亡命先として適していた?
・南大陸 フォーゲラングにて
かつてウィルの父ヘンリー・ナイツはゼルゲン三兄弟と大砂漠へ行き、
メガリス(遺跡)内部で鉛の箱を発見
三兄弟の次男が
エッグにアニマを食われて死亡する
父と長兄のアレクセイだけが卵型クヴェル(
エッグ)を持って帰還したという
・
エッグはナイツ家に渡り、ウィルの両親は死亡
その後長兄アレクセイの元へ
・ウィル一行は叔母ニーナを連れてアレクセイに接触
ニーナがウィルたちを庇って死亡
エッグは谷底へ
・真アニマ教の噂が広がる
教徒はアニマの力が全てと信じる者で、術不能者を敵視している
(フィリップ2世暗殺の首謀者?)
(ギュスターヴ13世がアニマ教徒の討滅を計画している?)
(教徒らがエッグを持っている?)
・ウィル一行がアニマ教徒の拠点、ハンの廃墟の探索中に
ケルヴィンの反対を押し切ったギュスターヴ13世による教徒討滅が始まる
ウィルは
エッグの存在を感知するも、脱出
・海賊が
エッグを持っている噂を聞いたウィルが夜の街に海賊を上陸させる
ウィルは海賊船へ、タイラーたちは夜の街の警護へ
タイラーはギュスターヴ13世と合流し防衛に成功
※ウィルはギュスターヴ13世にも街の警護を依頼していた
ウィルは
エッグを持つ船員と対峙するが、船もろとも海に沈む
・ワイドでウィルとコーデリアの子、リチャード・ナイツ(リッチ)誕生
・リッチがヴェスティアで
エッグを持つ女児(ミスティ)を発見
・リッチが北大陸でディアナと出会い、ミスティと再会
妻ディアナをヴェスティアへ帰す
リッチの子、ヴァージニア・ナイツ(ジニー)誕生
・リッチが北大陸奥地でミスティを殺害
エッグを受け取り身投げする
・孤児院出身のミーティアがシルマール先生(98歳!?)と弟子のヴァンアーブルに出会う
ミーティアはヴァンアーブルの弟子に
・ウィルがリッチ捜索のため北大陸へ向かい、リッチの死を悟る
・ウィルが東大陸のテルムヘ向かうとジニーがウィルを追って密航
しかし北大陸のノースゲートに到着してしまい
プルミエール、ロベルト、グスタフと出会う
※プルミエール…オート候カンタールの娘(ヌヴィエムの妹であり義理の母子)
※グスタフ…ケルヴィンの次男フィリップ3世の子、ギュスターヴ15世
フィニー王国の王位継承者の証、ファイアブランドを所持
※ロベルト…奇跡的一般人
・ジニーが父リッチの死を知る
・ジニーが祖父ウィルに連れ戻され、一行はテルムヘ
・サウスマウンドトップの戦いの行方を見守るジニー一行
ヴァンアーブルからグスタフにギュスターヴの剣が託される
・北大陸にて、ジニー一行が
エッグと戦う
ギュスターヴの剣で
エッグを破壊 剣が折れる
エッグに囚われたアニマが自然へ還る
最後の最後で、全ての運命を背負った人たちが終結するのすごいですよね。
シルマール先生が陰ながらめちゃくちゃ重要な働きをしていて、そこからヴァンアーブル、ミーティアと受け継がれて最終戦に参加しているのも良い。(実際にはミーティア自身はそれほどギュスターヴに思い入れはなかったかもしれない)
追加シナリオは、エーデルリッター部分は説明臭くて好みではないけれど、
海辺でのワンシーンがあまりにも良すぎて、出来過ぎにも思えるけどそれを超える感動と切なさがあった。
本当にひとりひとりのキャラクターの「生(せい)」を感じるゲームだった。
登場人物が多くてそれぞれのセリフも多くないのに、キャラクターが立っていて、時間の経過とともに年を重ねていく姿があって、
どこかで誰かが繋がっていて、奇跡が起こるこの流れ。
ストーリー考えた河津秋敏氏。河津神とも呼ばれていますが、この世界を作った、まさしく神…ですか…?
やっぱりサガフロンティア2は、私の中で忘れられない大作です。


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