GOODBYE WORLDクリアしました。
任天堂のINDIE WORLDの紹介動画で知って、STEAMで買いました。
すごくレビューに困る。
2時間でクリアして、あまり面白くなかった。
ドット絵の技術がすごい。きれいだしよく動く。グラだけならかなり好みで、それに惹かれて買ったようなものです。
主人公は蟹井ちゃん(カニちゃん)。ゲームクリエイターで、人付き合いが苦手。グラフィッカーの熊手ちゃん(クマちゃん)と一緒にゲーム制作に励みます。
ふたりは同じ専門学校出身。カニちゃんはレトロゲーム好きで、ドット絵が描けるグラフィッカーを求めていました。クマちゃんはドット絵が得意で、カニちゃんの制作センスに惹かれてチームを組むことに。ルームシェアを始め生活も共にするようになります。
こうした2人の回想録が1章、2章と続いていくんですが、章の合間にゲームボーイそのもののようなドット絵アクションゲームが挟まれます。
この再現性はものすごい。ゲームボーイ起動したときに、Nintendoの(バグった)ロゴが上からスライドしてきて、中央で止まってピコーン!というところから再現されている、アスペクト比率1:1のゲーム。プレイ中のわずかな手ブレも再現されていて、揺らすな揺らすな!と言いたくなります。
これはけっこう好きだった。
あまり好きになれないのはストーリーとボリュームの薄さ。
残念だけど1200円でこの内容なのは、他の同価格帯のゲームと比べて見劣りすると思いました。
以下ネタバレを含みます。
↓
カニちゃんがあまりに不誠実。
生活のためにしているアルバイトで、仕事中にゲームして解雇されてしまう。そのときの店長への態度もすごく投げやりで理解できない。それも何度も仕事を辞めた後の一幕で。
生活のため・より良い環境で開発するためにお金が必要で、ゲーム開発というゴールに向かうための仕事なのだから、仕事に適用できるよう努力する姿勢を見せてほしかった。
最終的にはカニちゃんはゲームを通して心境を伝えてくれたけど、GOODBYE WORLD全体で
カニちゃんはずっと悪印象のまま終わっている。そう、
主人公が好きになれないの!
パートナーのクマちゃんが奇跡的に物腰柔らかで忍耐力のある人だったから開発までこぎつけたけど、クマちゃんがいなかったらカニちゃんは生活もできないほど社会になじめない人だった。
ゲームの醍醐味ってそういう人が成長していく物語じゃないんですか!?
少なくとも私はそういうゲームが好き。
最後にカニちゃんがクマちゃんにもう一度戻ってきて欲しいとゲームを通して伝えるとき、メッセージがコマ切れで冗長だったり「......」を多用して間を持たせているところが好きになれない。
というかあれがリアルなメッセージだったら、
カニちゃんはそういう表現はしないと思う。あれはGOODBYE WORLDというゲームの演出のために間を持たされている、と思う。
それが余計に同情を求める演出に見えてしまった。
このゲームは何を伝えたかったんだろう。
駆け出しゲームクリエイターの生活の難しさ?
好きなことだけを続けていく辛さ?
うーん、すごく言葉を選ぶんだけど、率直に言うと「発達障害の人が生きていく難しさ」が一番しっくりきます。そう受け止めてしまってごめんなさい。
本作の困難って、総じてカニちゃんのコミュニケーション能力にあると思うんだよね。自分の行動が人にどう評価されて、その結果何が起こるか考えられていない。
物語パートは一本道で分岐がなく、プレイヤーが操作できるのはほぼ、間に挟まるゲームボーイパートのみです。
2時間でエンディングというのも短いと思います。残念でした。

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