忍者ブログ
求肥ドットコム

2023.02.01 at 14:36 Comment(0) 「 肉親タクティクスオウガリボーン
おはようございます。タクティクスオウガリボーン、STEAM版をクリアしました。

どんなゲームかと言われると難しいんですが、戦略シミュレーションRPGということでいいと思います。
戦闘がファイナルファンタジータクティクスとかファイアーエムブレム、スーパーロボット大戦のように、マス目のある盤上に配置した駒同士で戦い、勝利条件(敵を全員倒す、敵リーダーを倒すなど)を満たしたら勝ち、ということを繰り返してストーリーが進んでいきます。

フィールドマップはこんな感じ


基本的にはフィールドマップと戦闘パートの繰り返しで、合間にストーリーパートが差し込まれる感じです。
街やダンジョンを歩き回ったりすることはなく、フィールドマップから直接ショップに入って物資を補給したり、メニューから部隊の編成を行ったり、装備を整えたりします。プレイヤーは軍師のように、主人公デニムたちが勝利を収められるよう導いていきます。


色々言ったけどシステムはほぼファイナルファンタジータクティクス(FFT)です。
タクティクスオウガは元々、「クエスト」というメーカーによって開発されたスーファミのゲームでした。その後、スタッフがスクウェアに移ってFFTの開発をし、最終的に「クエスト」はスクウェアに吸収されるかたちとなりました。
開発スタッフの松野泰己(やすみ)さんや作曲家の崎元仁(ひとし)さんはその後、スクウェア・スクウェア子会社社員としてベイグラントストーリーやFF12の制作にも携わっています。
崎元さんの音楽が結構好きで。特に透明感のある曲が印象的というか、オケっぽい、弦楽器(ストリングス?)を交えた曲が多くて聞いてて気持ち良いです。


タクティクスオウガは全8章から成る歴史物語(フィクション)をもとに、その第7章を切り取ったものという設定になっています。
「クエスト」がタクティクスオウガより前に制作した「伝説のオウガバトル」では第5章を取り上げていますが、物語の全貌はまだ明らかになっておらず、第5章から第7章と外伝のみがゲーム化されているのが現状だそうです。戦乱と平和の世を繰り返している中の一部の物語といった感じがゲーム内からも伝わってきます。


タクティクスオウガはリメイクを繰り返してるだけあって、システムが色々と親切になっています。私はこの2022年発売のSTEAM版しか触ったことはないですが、元々スーファミだったとは思えない出来になっています。

驚いたのは合成のとき。
たいていRPGの合成って、必要素材のどれかが足りなければ合成は不可能か、もしくは道具屋へ行って素材を買ってきて、改めて合成屋に頼む、みたいなことになりますよね。

本作はショップが1種類で、そこが武器屋・道具屋・合成屋を兼ねています。合成時に素材が足りなければ、「不足素材はウチが用意するさ!合成代と素材代で計1000ギルになるけどいい?」と聞いてくれます。お金さえあれば仕入れからやってくれる。
こういうのって意外となかったと思います。いちいち素材の所持数を気にしなくて良いのは快適でした。(もちろんショップでは手に入らないレアアイテムもあるよ)



<ストーリー>


本作は民族や国土の覇権を争う重厚なマルチストーリー・マルチエンディングになっていて、選択肢によって情勢が逐一変化していくのが魅力です。一周終えてイベントシーン回収率26%だよ?そんなことある?
二周目やるのめんどいよね。でもストーリーは全部チャート式にまとめられていて、一周クリアすると強さを引き継いだまま好きなシーンに戻ることができるようになります。あの選択肢で逆選んでたらどうなってたんだろうってとこだけ見にいくことができるし、そのまま続けたければ続けられる。便利~。


主人公のデニムはというと、姉のカチュアや友人のヴァイスと共に、ウォルスタ人の解放運動を行っていきます。
彼らが住む島国ヴァレリアは貿易の中継地として栄え、移民が多く争いが絶えない国でした。ドルガルア王の死後、統制の取れなくなったヴァレリアは周辺国のバクラム、ガルガスタンによって実効支配され、元々ヴァレリアに定住していた少数民族のウォルスタ人は奴隷労働に駆り出されるほど苦しい生活を強いられるようになりました。
当初の目的は幽閉されたウォルスタ人の指導者、ロンウェー侯爵の救出です。

カチュアは戦争反対で、弟のデニムを何よりも大切に思っています。デニムが人を傷つけるところも人に傷つけられるところも見たくない人。
反対にヴァイスは他国民に強い反感を抱いていて、ウォルスタ人解放のためなら何でもやる男。その反発心は蜂起に参加しないウォルスタ人の命を軽んじるほどです。

この2人に挟まれるデニム。もう頭が痛くなってきました。

なんとなくゲームの方向性が見えてくるよね。デニムの選択によってカチュア寄りになるかヴァイス寄りになるかが変わるわけです。どの選択肢も100か0かってわけではないけど…どこにも角を立てずというのはなかなか難しいです。


<戦闘にまつわるいろいろ>

キャラクターにはそれぞれ「ジョブ」があって、いわゆるタンク、アタッカー(近接・遠隔)、ソーサラー、ヒーラーなどに分かれます。
戦闘が始まると場に出せる兵士の数を指定されるので(たいてい10人前後)、タンク2、近接4、遠隔1、ソーサラー1、ヒーラー2、といった感じで好きなキャラを出撃させます。

このゲームはアタッカーでも硬いジョブはタンクとあまり差がないように感じます。タンクもバリバリダメージ出します。忍者やアーチャーのような軽装のアタッカーはソーサラー並みに脆いので、ヒーラーは2人以上いないとキツかったです。そしてヒーラーも脆いっていう。

けっこう敵AIも脆いキャラクターをきちんと狙ってくるし、範囲攻撃もあるので脆い人は固まらないことが大事。

UIはかなり親切です。ターンの流れが一目で分かるし、操作ミスがあっても「一手戻る」ができる。何なら二手も三手も戻れる。
死にそうな敵兵を狙うか、次にターンを迎える敵兵を邪魔しに行くか、攻撃を後回しにしてバフカードを拾いに行くかなどなど、画面を見ながら色んなことを考えて最善と思う一手を重ねていきます。ちょっと将棋みたい。


戦闘不能になったキャラクターは3ターン以内に蘇生しないとロストします。
敵リーダーのターンが来ると最低1人は戦闘不能にされてしまうくらい厳しい戦いもあったので、そういうときに蘇生を選ぶか攻撃に全振りするかで悩むところが面白かったです。
マルチストーリーだけあって、主要キャラクターがロストした後も矛盾のないストーリーが進むことに驚きました。


非戦闘時にメニューから「ウォーレンレポート」というストーリーやキャラクターについての詳細が読めるのですが、開くとまず画面いっぱいに「プレイヤーの戦闘によって命を落とした各民族の死者数」。やめてくれよ…。




これまでやってきたゲームでも繰り返し言ってることだけど、正義と正義のぶつかり合いなんだよね。絶対的な悪に立ち向かう話じゃなくて…いやそれでも侵略戦争はやめてほしいんだけど……。理想のために自分の手を汚せるか?というのが常に問われていると感じます。

プレイヤーの選択がヴァレリアの未来を決めます。
その業を全て背負う覚悟をもって、大義を貫き通してください。



ということでネタバレです!










ヴァイスは死に、カチュアは自害し、デニムは暗殺されました。

こんな終わり方ある!?!?

絶対に…絶対に幸せにしてやると思っていたのに…………




ヴァイスと決別するのは仕方ないことかと思ってはいた。でもヴァイス仲間にするルートがあるって知って……クッ…。

カチュアはヒステリックすぎるやろ!笑 でも救いたかったし、全力を尽くしたつもりだった。感情を逆撫でして死なせてしまいました。ロードしてやり直しても良かったんだけど、自分の意思で選んだものを覆したくなくて、このまま最後まで見届けようと思った。

デニム一行は他国兵を無力化させて終戦。ヴァレリアの王になったけれど戴冠式で射殺されました。まぁ…あの…600人○したので……………その説は……すみませんでした…



勝利条件が「敵リーダーを倒せ!」のときは取り巻きを倒す必要がないんだけど、強さが拮抗してると敵の戦力を削がないとキツい。リーダーは大抵硬いからヒーラー落としとかないと埒が明かなかったり。
それと、戦闘によるけどリーダーのHPをギリギリまで減らす(10%以下?)だけで戦闘が終了することがある。私は中盤くらいまでそれに気づかず、とにかく大ダメージ狙いで命を奪ってたから助けられる命があったかもしれない。
気付いたとき「もしかして理論上死者0人いける…?」と思ったけど、死ぬまで向かってくるリーダーもいたから0人は無理そう。最低死者数チャレンジとかしてる人いそうだな。いたら見てみたい!


とりあえずカチュア生存を目指して途中からやり直してみています。強いまま戻れるから戦闘の緊張感が下がって快適。二周目が気楽にできるゲームって良いよね。

こっちも相手も「生きて終戦を迎えたい」と思っているはずなのになぁ。平和を望んでいるはずなのに…。

勝敗がついて終わる。それが「決着」ってこと?

拍手

PR
COMMENTS
SUBJECT
NAME
EMAIL
URL
編集用パスワード
COMMENTVodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

プロフィール
名前:
あゆがし
好きな食べ物:
明太子
一言:
ファミコン・スーファミ・プレステ、ドット絵、ゲーム音楽が好きです。

各記事の「本文」と「本文の続きリンク(主にネタバレ隠しに使っています。)」の間に広告が挟まることがあります。広告の下まで見てね。
X:
ayugashi_s
最新記事
カテゴリー
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
21 22 23 24 25 26
27 28 29 30